中小企業の人材不足を解消!ネパール人活用による外国人材採用ガイド

人材不足が経営の壁になっていませんか?

「求人を出しても応募が来ない」「採用してもすぐ辞めてしまう」「社内の負担が増えて疲弊している」──そんな声を、全国の中小企業の経営者からこんな嘆きの声を耳にする機会が増えています。

2025年現在、日本の労働市場は少子高齢化の影響で慢性的な人材不足に陥っており、社員数50名以下の企業では特に深刻です。十分な採用予算や人事担当者を確保できない中小企業にとって、「人が足りない」状況そのものが事業成長を阻む最大の壁になっています。また、帝国データバンクの動向調査(2024年10月)でも正社員が不足している企業は51.7%と半数以上にのぼり、この傾向は依然改善していません。特にITエンジニアなど専門スキル人材の不足が著しく、営業・販売、企画・管理部門に至るまで幅広い職種で人手不足が問題化しています。そんな中、注目されているのが外国人材の採用です。もっとも「言葉の壁」や「文化の違い」「ビザ手続きの負担」などへの不安から、採用に踏み切れない企業が多いのも事実です。

【出典】:https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241113-laborshortage202410/

この記事では、ITを専門としない中小企業が、初めて理系の技術者(社内SE※システムエンジニア、またはCAD設計)外国人材採用に挑戦する際に知っておきたい基礎知識、準備、ネパール人材の採用成功事例、制度の活用方法までを、わかりやすく解説します。

人材不足の現状と企業の不安

国内では人材不足の深刻化が止まらない―株式会社ココナラが2025年に実施した「国内企業における人材不足実態調査」によれば、「勤務先で必要な人材が不足している」と回答した割合が全体の63.1%、「将来、人材不足の不安がある」と答えた人は77.3%にも上りました。

【出典】:coconala.co.jp/news/国内企業の約8割が将来の「人材不足」を不安視。

「人材不足に関する企業の不安(ココナラ調査)」

また、不足ししている領域と今後不足していきそうな領域は、いずれも専門性が必要である分野が8割以上と圧倒的に高い結果となっています。ココナラの調査によると、勤め先の企業における人材不足が最も深刻なのは「IT部門」。ITエンジニアを筆頭にシステム保守・運用・管理、サーバー・ネットワーク・インフラ構築など、デジタル分野に高い専門性が求められる職種における人材不足が顕著であることがわかりました。

IT以外の職種でも、中小企業を中心に営業・企画・事務・製造などの人材不足も深刻さを増しています。このような中、中小企業では、採用活動にかける予算や人員が限られているため、「採用したいけど、何から始めてよいか分からない」「費用がかかるので求人の広告掲載が難しく動きづらい」といった悩みを海外人材紹介・定着支援サービスを運営しているJapalでもよく相談を受けます。

人材不足が業務に及ぼす影響・支障も大きいと言われています。特に、「従業員のモチベーション低下」や「技術・ノウハウ承継できない」等、社内で起こってしまう事象が、実際のビジネスにも大きな影響を及ぼしてしまいます。人材が不足すると社員への物理的、心理的影響も大きく出ると言われています。

人材不足が引き起こすネガティブ面

人材が不足した状態が長く続くと、企業活動の様々な面でネガティブな影響が現れます。どんな影響が出るのか、簡単に見てみましょう。

  • 顧客満足度の低下:サービス提供現場の人手が足りないと、サービスの質が低下し顧客対応が行き届かなくなります。例えば飲食店では料理の提供遅れや清掃の不備、ホテルではスタッフ不足によるチェックイン対応の遅延などが発生し、顧客の不満やクレーム増加に直結すると言われています。
  • 社内風土・文化の悪化:人手不足は職場の雰囲気にも悪影響を及ぼします。慢性的な人手不足で業務量が増えると、従業員は心の余裕を失いがちです。その結果、不満や愚痴が増え、人間関係のギスギス感が生まれ、場合によってはパワハラ・セクハラなどモラル低下を招くことすらあります。
  • 従業員モチベーションの低下:人手不足は従業員の仕事への意欲にも深刻な打撃を与えます。慢性的な長時間労働や休日出勤、休暇の取りづらさが続くと、従業員は心身ともに疲弊しモチベーションが下がってしまいます。
  • 離職率の上昇:人手不足による過重労働や職場環境の悪化は、社員の離職を招きやすくなります。特に、中小企業では社員一人が辞めるダメージが大きく、貴重な戦力を失うことで現場が回らなくなり、残った社員の士気低下から離職という負のスパイラルに拍車がかかります。
  • ブランド価値・評判の低下:人材不足は企業の対外的な評価やブランドイメージの低下にもつながります。提供する商品・サービスの品質低下や顧客対応力の低下は顧客からの信用失墜を招き、企業の評判に直結します。
  • 経営の悪化(売上・利益の減少など):人材不足は最終的に企業の業績にも深刻な打撃を与えます。顧客満足度低下や生産性低下、離職増加によって、売上減少やコスト増加が避けられなくなります。

深刻化する人材不足は、以上のように顧客対応から社内文化、従業員の士気、そして経営成績に至るまで多方面に負の影響を及ぼします。特に中小企業にとって、人材不足への対策は待ったなしの経営課題と言えるでしょう。社員の定着や採用難に悩む企業担当者・経営者の皆様は、自社の現状を見つめ直し、早急に手を打つ必要があります。

外国人材という選択肢──中小企業が得られる3つの強み

国内での人材不足が顕著になる中、外国人材の採用にメリットを感じる企業は、もはや大企業だけの話ではありません。柔軟な体制を持つ中小企業だからこそ、外国人材の力を最大限に活かせる可能性が大いにあります。

中小企業が外国人材を採用するメリット

  • 採用対象が広がる:海外の若く優秀な人材にもアプローチできる
  • 定着率が高い:豊かな自然や土地、食材がある地方や、中小の規模だからこそ生まれる人と人とのつながりにメリットを感じる外国人材が多い
  • 社内の活性化:異文化交流によって社員の意識が変わり、チーム力が向上
  • 助成金制度の活用:採用・定着支援に関する補助金を受けられる可能性あり

外国人の受け入れ成功の10のポイント

  • 外国人受け入れに向けたマニュアル、計画書の作成、生活情報提供等の事前準備
  • いつでも相談できるメンターを決めてフォローする
  • 言語ルール、オープンな雰囲気、多言語対応ツールの活用等の社内コミュニケーション
  • 外国人への業務指示には具体性を持ち、テキストでフォローする
  • 勤怠ルール、就業規則、労働条件や労務相談は英語版や平易な日本語で準備
  • 外国人の受け入れ文化は社員全員でつくる
  • 評価は公平・明確に、説明には透明性を持つ
  • 育ててともに歩む姿勢を示す、キャリアパスと成長支援を
  • 多様性を尊重する価値観を明文化し、社員の意見を経営に生かす
  • 社労士や行政書士、研修や支援サービスの活用など、専門家の知見を借りる

初めて外国人材を受け入れる企業にとって、実践的な指針として、「外国人IT人材受け入れ成功の10のチェックリスト」~多言語・多文化対応で定着率アップのポイント~の記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

外国人IT人材受け入れ成功の10のチェックリスト~多言語・多文化対応で定着率アップのポイント~ HelloNepal

外国人受け入れの成功事例

実際に企業が外国人材(ネパール人)の採用・受け入れ・定着に成功した事例を見てみましょう。

パターン①:初めての外国人採用に挑戦したクリーニング業

採用人材・採用人材:社内SE 
・国籍:ネパール人
・年齢:38才 
・性別:男性 
背景社内SEの採用を検討していたが、既存人材の高齢化が進んでおり技術やノウハウの承継が出来ずに困っていた。日本人のIT人材確保が困難。初めての外国人採用に不安を抱えていた。
成果•大手保険会社の社内SEとしてあらゆる開発に12年以上の実績を積んだネパール人エンジニアと出会い、即採用を決定した。決め手は、古いプログラミング言語を理解しながら、新しいプログラミング言語で新システムの作り替えを担当できる能力と経験があった。
•ネパール現地で6か月間の日本語教育を受けていたこともあり、入社1年後にはビジネスレベルに到達した。
企業の声技術承継の問題が解決した。入社までのビザ申請、住居手配、空港出迎えなどの不安も人材紹介・支援サービスに含まれていたため、何もしなくて良かったことや、初めての外国人採用の不安を解消して採用できたことが何より嬉しい。

パターン②:技術力重視で人材獲得に成功したシステム販売業

採用人材・採用人材:システム開発要員 
・国籍:ネパール人
・年齢:24才 
・性別:男性
背景開発経験者の採用を急務したが、応募があった日本人と条件が合わず、採用活動が止まってしまった。実務経験があり、条件が合う外国人エンジニアと出会えた。
成果•24歳のネパール人エンジニアを採用。
•日本人以上の技術力を有していた。
•入社後、日本語力がさらに向上し、1年でビジネスレベルに。
企業の声入社当時、日本語が完璧にできなくても、技術力があれば業務は進むことが分かった。エンジニアとしての能力に加え、語学習得も早かったため、その点で非常に優れている。

パターン③:海外展開を見据え、英語対応ができる人材採用に成功した物流業

採用
人材 
・採用人材:英語対応ができるエンジニア2名 
・国籍:ネパール人
・年齢:25歳・29歳
・性別:男性
背景海外展開を進める中で、英語が話せるエンジニアが必要だったが、日本人ではなかなか見つからなかった。は初めての外国人採用で不安があったが、ノウハウと経験がある人材紹介サービスに相談し、安心して採用できた。
成果•英語力の高いネパール人機械学習(AI)エンジニアを2名採用。
•面接対応や契約書作成などの不安は人材紹介サービスの支援で難なく解決。
企業の声機械学習(AI)開発の経験者のため、ネパール人材から色々なことを教えてもらいながら新たな知見や経験を当社の新しい開発として導入している。また英語がビジネスレベルのため海外展開時に英語で対応してもらっているだけでなく、社内スタッフに対する英語教室も開催してくれている。
また、採用後も不安な点をすぐに相談できる体制がありがたい。定着に向けて真剣に取り組んでくれている。

パターン④:日本語力よりも技術力を重視した鉄道系システム開発会社

採用人材・採用人材:
・国籍:ネパール人
・年齢:24歳、25歳、25歳、29歳
・性別:男性
背景採用予算が限られており、日本人システムエンジニアを採用することが難しい状況が続いていた。日本語力よりも技術力を重視することで、外国人でも十分に活躍できるのではないかと考え、人材の採用に成功した。
成果•英語力の高いネパール人機械学習(AI)エンジ•技術経験のあるネパール人エンジニアを採用。
•日本語にやや不安があっても、専門用語でのやり取りが可能なため、業務に支障なし。
•日本語力は就業後に向上。問題なくコミュニケーションが取れるレベルに成長。
企業の声外国人採用には、面接の段階で日本語が必須である、という固定観念を手放したことで、優秀な外国人エンジニアを確保することができた。

パターン⑤:外国人採用経験を活かし、採用・活躍につなげた製造業

採用人材・採用人材:CADエンジニア
・国籍:ネパール人
・年齢:28歳
・性別:男性
背景既に技能実習生を多数採用していたが、近年はより優秀な人材の確保が難しくなっていた。ネパール人材はスキルや能力が高いだけでなく、組織への帰属意識や協調性があり、既存の外国人社員とも協調できると感じた。
成果•ネパール人CADエンジニアを採用。既存の外国人社員だけでなく日本人社員のモチベーションも上がった。既存社員がうかうかしてられないという危機感が、社内の雰囲気活性化に繋がった。
•日本語習得スピードが早く、即戦力として活躍。
•毎年追加採用を検討するほどの成果。
企業の声中小企業でも、正しい支援があれば優秀な外国人エンジニアを採用できると実感した。

「外国人材採用の基本ステップ」

  1. 採用目的を明確にする
  2. 支援会社や紹介機関に相談する
  3. 在留資格の確認と申請
  4. 受け入れ体制の整備
  5. 入社後のフォロー

それぞれのステップで、専門機関のサポートを受けることで、スムーズな導入が可能になます。

初めての外国人採用でよくある不安とその解消法─Q&A形式で解説

はじめて外国人材の採用を検討する中小企業の経営者にとって、「失敗したらどうしよう」「社内が混乱するのでは?」という不安はつきものです。ここでは、実際に多くの企業が抱えやすい疑問とその解決策を、具体的に整理してみます。

■初めての外国人材採用における不安と解消法

不安解消法
日本語が通じるか?業務に必要な日本語レベルを事前に明確にしましょう。面接で日本語レベルと本人の日本語学習意欲を確認すると対策が練りやすいです。来日前の日本語教育を支援している人材紹介会社もあるのでチェックしてみましょう。
社内に馴染めるか?外国人材が相談しやすいメンター制度を導入し、異文化理解を促す社内研修でサポートしましょう。
生活面での支援ができるか?支援機関や社外リソース(住居手配、日本語学校、相談窓口)を活用すれば負担が軽減されます。来日時の支援サービスを提供している人材紹介会社もあるのでチェックしてみましょう。
ビザの手続きが複雑そう行政書士や登録支援機関等の専門家に依頼すればミスもなくスムーズに進めることができます。慣れないビザ手続きを自社で全て処理する必要はありません。ビザ申請やCEO承認等を委託できる業者やそのサービスを提供している外国人に特化した人材紹介会社もあるのでチェックしてみましょう。
長く働いてくれるか?公平な評価制度、キャリアパスの提示、外国人社員のニーズや要望に耳を傾けるなど、職場環境の改善で帰属意識と定着率を高めることができます。
社員が戸惑うのでは?日本人社員にも異なる文化、風土、言語と接する上での注意点や工夫など、事前説明と研修を行うことで理解を促進できます。何より、日本人社員と外国人社員両方の心理的安全性を確保することが大切です。
コストが高くなりそう助成金や補助金制度を活用することで負担が軽減することもあります。また、助成金の申請、採用活動と定着支援を一手に任せられる人材紹介会社もありますので、チェックしてみましょう。
トラブル対応が不安相談窓口、社内ルールの明文化、多言語対応を整えることで防止・対応しやすくなります。

企業によって不安の種類や優先順位は異なるでしょう。多くの不安は「情報不足」や「準備不足」から生じるものです。正しい知識を得て、受け入れ体制やサポート体制を整えれば、不安は「行動するための注意点」に変わります。

採用担当者や受け入れ部署の方が一人で悩まず、専門機関や外国人採用、定着支援に特化した人材紹介サービスに相談してみると良いかもしれません。各社、それぞれの特徴がありますので、よく内容を確認した上で、自社に合ったサービスを活用することで、はじめての外国人材採用でも、安心して挑戦することが可能です。

まとめ:不安を自身に変えて人材不足の壁を乗り越える

この記事では、人材不足の現状と課題、それによって生じる悪影響から始まり、外国人材採用のメリットやネパール人材の成功事例、そして初めての採用時によくある不安とその解決策まで、幅広くご紹介しました。深刻な人手不足に直面する中小企業でも、外国人材の採用は非常に心強い選択肢となります。ネパール人材の活躍事例で明らかになったように、正しい知識と準備、そして支援を活用すれば、「言葉の壁」や文化の違い、ビザ手続きなどへの不安も解消され、不安は自信に変わります。人材不足という壁を乗り越えるために、ぜひ安心して最初の一歩を踏み出してみてください。きっと皆さまの会社の未来にも、新たな可能性が広がるはずです。

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